こんにちは。採用担当歴10年以上のもふくらです。これまで数多くの応募者と面接をしてきましたが、近年は60代の方からの応募が確実に増えており、現場でもその活躍が目立っています。
警備業界で60代の採用が増えている背景
警備業界は慢性的な人手不足に直面しています。厚生労働省の統計でも、警備員の平均年齢は他業種より高く、全体の6割以上が50代以上、さらに60歳以上だけでも3割を超えるというデータがあります。若年層の応募が減少する中、企業にとって60代人材は欠かせない戦力となっているのです。
背景にはいくつかの要因があります。
- 定年延長や70歳雇用推進:国の方針として「70歳まで働く社会」が進んでおり、企業側もシニア人材の雇用を後押ししています。
- 健康寿命の延伸:60代でも体力や健康を維持している方が増え、現場で無理なく勤務できるケースが多くなっています。
- 社会参加と収入ニーズ:年金だけでは不安という声もあり、社会とのつながりや副収入を目的に働きたいという60代が増えています。
- 業界特性:警備の仕事は資格や専門知識がなくても始めやすく、研修制度が整っているため、未経験の60代でも安心してチャレンジできます。
こうした事情から、企業側は「経験よりも人柄」「即戦力よりも誠実さや継続性」を重視し、60代の採用を積極的に進めています。現場でも、落ち着きや責任感を持つ60代の存在は信頼され、若手スタッフにとっても良い刺激となっています。
60代でも未経験から働けるのか
実際、60代で未経験からスタートする方は多くいます。警備業法で「新任研修(20時間以上)」が義務付けられているため、基礎から学ぶことができます。さらに、会社負担で資格を取得できる場合もあり、年齢よりも「人柄」や「誠実さ」が重視されます。
60代に向いている警備の仕事
60代は体力や健康状態を考えながら、無理のない仕事を選ぶことが大切です。
- 施設警備:オフィスビルや商業施設での受付・巡回。空調の効いた屋内勤務で安心。
- モニター監視:カメラやセンサーをチェックする座り仕事。集中力が求められる。
- イベント警備:短期・スポット勤務が多く、自分のペースで働きやすい。
- 交通誘導警備(軽作業中心):工事現場や駐車場での誘導。ただし長時間は体力的に厳しいため、短時間勤務や補助的役割が向いています。
60代警備員の年収目安
フルタイムで働く方もいますが、多くは「生活費の補強」や「健康維持」を目的にしています。
- フルタイム勤務:月収20〜25万円、年収250〜300万円前後
- パート勤務(週2〜3日程度):月収8〜12万円、年収100〜150万円前後
- 夜勤や資格手当あり:月収25万円超も可能
年金と組み合わせて安定した生活を送る方が多いのも60代警備員の特徴です。
60代が苦労する点
- 体力面:長時間の立ち仕事や炎天下勤務は負担が大きい。
- 夜勤の厳しさ:体内リズムの関係で、夜勤が難しい方もいる。
- 新しい機器操作:モニター監視やシステム操作に慣れるまで少し時間がかかる場合もある。
ただし、こうした点は会社側も理解しており、シフト調整や休憩時間確保などサポート体制を整えている企業が増えています。
採用担当が見るポイント
60代の採用で重視されるのは「健康」「誠実さ」「勤務態度」です。
- 毎日きちんと出勤できるか
- 無理なく続けられる健康状態か
- 笑顔で挨拶ができるか
- チームに馴染めるか
経歴よりも「人柄」と「続けられるかどうか」が採用のカギになります。
まとめ
警備業界は高齢化が進み、60代の方が多数活躍しています。未経験からでも安心して始められる研修制度があり、施設警備やモニター監視など無理なく続けられる仕事が豊富です。
年金にプラスして収入を得たい方、社会とのつながりを持ちたい方、健康維持を目的に働きたい方にとって、警備業界は大きな可能性のある選択肢です。
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